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井戸掘る人びと(17)

「クローズアップ現代 善意の井戸で悲劇が起きた」では「国際協力の経験が非常に豊富」と紹介されていた「NPO法人 宇宙船地球号」の山本敏晴代表だが、その発言を追っていくと「経験」を疑わせることばかりだ。

カンボジアに行けば6歳とか10歳の子供たちが小学校に行けず、道の上に座って外国人に新聞を売ってるのが見られます。タイに行けば10歳の女の子が人身売買されて売春宿に入れられ、強制的に売春をやらされてるのが見れます。しかも相手は日本の中年の男性です。
www.tsunagalet.city.nagoya.jp/.../1shuunen_12.htmより

これは4年前の講演会での質疑応答から。
被害者数でいえば、いまだにタイのほうがカンボジアよりひどい状況にあるのではないかと思うことがあるが、とはいえ、「10歳の女の子」のいる現場を単なる旅行者が「買春宿」で目にする、という状況では、もはやない。
だいいち、見せ物ではない。

著書『地球温暖化、しずみゆく楽園ツバル』や映画『ツバル 大切なものに導かれて』にしても、海岸浸食や洪水の原因を「地球温暖化」とあっさり決めつけているが、最近の研究の成果はその説に対してはかなり否定的だ。
このあたりに関しては、現地在住の日本人の優れた考察がある。

山本代表おすすめの「JANIC」の下澤嶽事務局長は、こんなとぼけたことを言っている。

ご存知ツバル諸島は、海面上昇のため水没する島として、マスコミやNGO関係者に取り上げられ、「地球温暖化」の被害の象徴として扱われてきました。JICAなどの調査結果を踏まえた小林氏の主張によると、それはチガウというのです。
(略)
もし、これがホントウなら、地球温暖化 → 海面上昇 → ツバル諸島の被害、といった構造は、マスコミや温暖化に反対する活動家の早とちり、ということなのでしょうか。専門家でない私には、まったく判断できないところです。
ameblo.jp/janic/entry-10160979537.htmlより

調べ考えることは放棄されている。

2008-11-21 (金)  環境×国際協力入門ワークショップ~気候変動は、私たちに何をもたらすのか?~
2005年のハリケーン・カトリーナの襲来、このまま温暖化がすすめば沈んでしまう美しい島「ツバル」、洪水対策や干ばつに十分な力を注げず、自然災害や栄養失調で命を落とす、アフリカの子どもたち。
(略)
主催:(特活)国際協力NGOセンター(JANIC)
www.janic.org/modules/eguide/event.php?eid=80より

「チガウ」のかも? と書かれた2週間後にはこのようなイベントも。

番組の現地レポートの最後は有料の簡易水道のシーンだった。
住民の自助努力、お金を手渡すこども。微笑ましい、理想的な姿として。

この施設が直接つながりを持つかどうかはわからないが、どうしても思い出されるのが「水の民営化(水道民営化)」と呼ばれる一連の動きである。

生活や経済活動に不可欠な水からは、広く薄く、莫大な利益を得ることができる。
とはいえ、安易に民営化してしまえば採算性などを理由にさまざまな問題が生じうるが、世界銀行やいくつかの開発銀行は、民間企業の参入と総コストの受益者からの回収を前提として融資を計画する場合がある。

かなり穿った見方になるが、あのレポートの終わり方は「水の民営化」にまつわる問題から意識をそらす効果をもたらしかねない。

世界の水問題を検討する国際会議である「世界水フォーラム」でも、「水の民営化」を巡る紛糾があった。
民営化を推進する「IMF」らと、それに反対するNGOの対立の構図の中で、「お金を払うのは当然のこと」という〈素朴〉な雰囲気が現れることは、ある種の人びとにとってはありがたいことなのである。
それがNGOから発信されるのならばなおさら。

その「世界水フォーラム」の分科会で、このような提案があったらしい。

4.提言
メコン河はアジア6ヶ国をつないでいる。メコン河に属する4ヶ国(ベトナム、カンボジア、ラオスおよび中国)と共にメコン河を我々が旅するのは今回が初めてである。我々は互いに学びあい、お互いを理解するために地域の知見を共有する。
しかし、我々は互いの利益が異なるために、コミュニケーションが困難である。このことは、メコン河の利害に関係を持たない第3者が必要だということを意味する。この役割として日本のアジア協会アジア友の会(JAFS)が最適である。 それは、NGOであるJAFSが、援助を必要としている人々のために多くのプログラムを計画しているばかりか、お互いが直接向き合ってコミュニケーションを行う努力をしているからでもある。これが、地域からの草の根レベルのコミュニケーション方法である。JAFSは活発な活動グループの中の一つであるが、彼らはその足をアジアの地にしっかりと下ろしている。
219.94.170.3/wwf/OTHE-301_OTHE-30-J.docより

井戸1基に25万円の寄付を募る団体に利害調整役を期待していいものだろうか?

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